クリーニング大野屋の社長ブログ

広島で即日仕上の布団クリーニングができる『クリーニング大野屋』の政木です。

■ 石油系溶剤中の過剰水分と摩擦作用による白化

コートを取扱い絵表示のとおり、石油系溶剤でドライクリーニングしたところ生地表面全体に白化が生じた。

•組成表示・・・綿100%

•取扱い絵表示・・・ドライ石油系

•洗浄方法・・・石油系溶剤によるドライクリーニング

•事故原因・・・石油系溶剤中の過剰な水分とドライクリーニング処理での摩擦作用によって繊維に微細な毛羽立ちが生じたもの。

白化は生地表面全体に生じており、微細な毛羽立ちが確認できることや表面に現れない部分には白化は生じていないこと、などから生地表面全体が摩擦を受けていることが推定できます。

また、現品は石油系溶剤によるドライクリーニングで処理されていますが、水と石油系溶剤を使用した簡易な摩擦試験では、水による摩擦によってのみ同様の毛羽立ちと白化が生じることから、石油系溶剤中に過剰な水分が含まれていた可能性が推測されます。

この場合には、取扱い表示のとおりに石油系ドライクリーニングを行なったとしても、溶剤中の水分が適切に管理されていなかったことに対してクリーニング業者の責任が問われることになります。

■ 石油系溶剤中の水分

石油系溶剤中の水分がどのような状態にあるかは、下表のように洗浄中に採取した溶剤の状態を観察することで確認できます。

溶剤中のドライソープ濃度がメーカー指定の標準的な濃度で、かつ透明な状態であれば溶剤中の水分量は0.02〜0.08%程度であり、特に問題になるようなことはありません。

*写真は、使用せず表を作成して下さい。

※[技術情報]より引用

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