クリーニング大野屋の社長ブログ

広島で即日仕上の布団クリーニングができる『クリーニング大野屋』の政木です。

■ スチームアイロン仕上げによるプリーツの消失

プリーツスカートを取扱い絵表示のとおり、石油系溶剤でドライクリーニングしたところプリーツが消失した。

•組成表示・・・トリアセテート93% ポリエステル7%

•取扱い絵表示・・・ドライ石油系 アイロン禁止

•クリーニング処理方法・・・石油系溶剤によるドライクリーニング、タンブル乾燥、スチームアイロン仕上げ

•事故原因・・・スチームアイロンでのスチーム処理によってプリーツが消失したもの。

アセテートやポリエステルなど合成繊維のプリーツ加工やシワ加工などの立体的な加工は、合成繊維が持つ熱可塑性*(ねつかそせい)を利用して成形します。

様々な形状を作ることができ、加工の保持性にも優れていますが、加工後に加えられる熱には弱く、立体的な形状が崩れて加工前の平面的な形状に戻る性質があります。

本件の場合には、「タンブラー乾燥はおさけ下さい」という付記用語も付けられていたことから、熱に弱いことが容易に判断できる製品であり、スチームによる処理は避けるべきでした。

*熱可塑性・・・加熱によって軟化し、成形できるようになり、それを冷却すれば固化する特性のこと。

※[技術情報]より引用

最近では、プリーツ加工は存在しますがシワ加工はずいぶん減ってきました。

シワ加工の場合、過去に取扱い絵表示に付記用語も付いていなかったため、シワ加工をスチーム仕上げし、トラブルが起きた事例が業界でありました。

ページトップへ