金属繊維は、ステンレスなどの金属を繊維状に引いたもので、一般的な衣料品では直径40μm(マイクロメートル)1マイクロメートル=1,000分の1mm以下のものが、使用されています。

通常は、カバーリングをしない状態で使用しますが、金属アレルギーや金属繊維の先端部分からの刺激を防ぐため、裏地の使用や縫い代部分の袋縫い、またはパイピング始末などにより、直接肌に触れないような工夫がされているものもあります。

金属繊維と一般繊維には強度差などがあるため、金属繊維を使用した製品には目寄れや擦れによる部分的な毛羽立ち、パイル製品の場合にはパイルの脱落などのダメージが生じやすくなっています。

注意事項としては、金属繊維は強度が強い反面、柔軟性に欠けるなどの特性があることから、次のような注意を要します。

①物理的な屈曲が繰り返されると、金属繊維が折れるなどして皮膚を刺激するようになるため、洗濯やタンブラー乾燥時には金属繊維が無駄に屈曲しないように配慮する。

②金属繊維が屈曲することで生じるシワなどは、金属繊維の特性によるものであり、修正できないことを利用者に事前に伝え、了解を得る。

③折れた金属繊維が、生地表面に飛び出すなどして皮膚を刺激することを、利用者に理解してもらうようにする。

④金属のサビを防ぐため、水に濡れたままでの放置や湿度の高い所での保管は、避けることを利用者にアドバイスする。

※[クリーニングニュース]より引用

以上のように、十分な注意をして下さい。