クリーニング大野屋の社長ブログ

広島で即日仕上の布団クリーニングができる『クリーニング大野屋』の政木です。

目寄れや滑脱は、薄地の製品や光沢があるデリケートな製品などに生じやすい現象です。今

回は、着用によって生じた目寄れの事例を紹介します。

品名:ブラウス

素材:綿75%、絹25%

取扱表示:手洗い30度中性、石油系ドライマーク

処理方法:石油系溶剤によるドライクリーニング、加熱静止乾燥、スチーム(パフ)仕上げ

■ 衣類の状態

両脇部分にクリーニング前にはなかった波打ちができて戻ってきたとの申し出があったもの。

クリーニング前の検品では確認できず、クリーニング後に発現したもの。

■ 原因

着用による力が加わることで、織糸が移動する目寄れが生じたもの。

着用中など、局部的に力が加わりやすい袖付け根付近などに生じやすく、クリーニングすることで拡大してしまうことがある。

■ 目寄れ

無理な力が加わることで、織糸が移動する現象のこと。

織糸がずれて生地が波打ったようになったり、織目が大きく開いて穴が開いたように見えることがある。

■ 目寄れと滑脱の違い

目寄れと同様に、織目が開いたような状態になる事故には、『滑脱』がある。

滑脱は、縫い目部分に力が加わることで縫い目が開いたり、縫い代から織糸が引き抜ける現象。

目寄れと同様に、浮き糸の多い生地や密度の粗い生地、撚りの少ない糸を使った滑らかな生地などに、生じやすいことは共通している。

■ 事故が生じやすい素材や部位

・絹やレーヨン、減量加工(ポリエステルの表面を薬品で溶かし、絹のような風合いを持たせたもの)されたポリエステルなどの素材

・サテン地など浮き糸の多い生地や密度の粗い生地、撚りの少ない糸を使った滑らかな生地

・着用の際、ゆとり量が少ない場合の上腕部

・ショルダーバッグなどによる摩擦作用を受けやすい部分

※[クリーニングニュース]より引用

クリーニング利用者からお預かりする時点で、目寄れや滑脱などがある場合は、クリーニングによってその現象が拡大することがあるため、受付での検品を十分に行い説明することで、トラブル防止につながります。

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