クリーニング大野屋の社長ブログ

広島で宅配クリーニング(布団・ジュータン・衣類)もしている『クリーニング大野屋』の政木です。

婦人スカートで白色、素材は綿55%、ポリエステル45%、取扱い表示はドライマーク

■ 事故の状態

石油系ドライクリーニングを行ったところ、本来なら白いはずのスカート全体が薄汚れたような状態になった。

■ 原因

ドライクリーニングで再汚染したもの。

顕微鏡による観察では、繊維間にカーボン状の粒子が付着しており、再汚染除去剤を使って染み抜き処理をすることで白さが回復することから、汚染していることが確認できる。

※ 再汚染除去剤・・・高級アルコール系洗剤60g、カルボキシメチルセルロース(CMC)23g、トリポリリン酸ナトリウム17gを適当量の水で混ぜ合わせ、ヨーグルト状にした調合剤

● 再汚染かどうかを確認する方法

再汚染除去剤でシミをもみほぐしながら、再汚染除去剤の中にカーボン状の粒子を取り込むようにして除去する。

■ 事故の防止対策

メーカー指定量のドライ洗剤をチャージした清浄な洗剤を使い、負荷量、洗浄時間、循環液量などを適正に管理すること。

※[クリーニングニュース]より引用

このようなトラブルをおこさないようにするには、クリーニング店での日々の溶剤管理が必要不可欠になります。

特に石油系ドライクリーニングでは、フィルター性能の低下や能力不足、吸着性のない油性汚れの存在などのため、溶剤中に汚れが蓄積することから、溶剤の酸価と着色状態、フィルター圧などをチェックしながら溶剤中への汚れの蓄積を抑制する必要があります。

また、負荷量もメーカーが指定するワッシャー標準負荷量の80%程度に調整することが望ましく、石油系ドライクリーニングの洗浄時間は、汚れがフィルターで完全に除去された時点で洗浄を完了するのが理想であり、フィルターが汚れを除去するのに必要な時間を考慮して設定しなければいけません。

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