■ 事故の状態

ブラウス(ポリエステル100％)の後衿周辺のエンボス加工が平面的な形状に変化している。

■ 原因

スチームボックスによる仕上げでエンボス加工の立体的な形状が崩れ、平面的な形状に変化したもの。

エンボス加工のほか、ポリエステルのプリーツ加工やシワ加工などの立体的な加工は、ポリエステル繊維が持つ熱可塑性*(ねつかそせい)を利用して成形する。

様々な形状を作ることができ、加工の保持性にも優れているが、加工後に加えられる熱には弱く、立体的な形状が崩れて加工前の平面的な形状に戻る性質がある。

＊熱可塑性⇒常温では変形しにくいが、加熱すると軟化して成形しやすくなり、冷やすと再び固くなる性質。