クリーニング大野屋の社長ブログ

広島で宅配クリーニング(布団・ジュータン・衣類)もしている『クリーニング大野屋』の政木です。

トリアセテートのプリーツは、熱可塑性(ねつかそせい)を利用して加工しています。

今回は、プリーツ加工がタンブル乾燥やスチーム仕上げで消失した事例を紹介します。

品名:プリーツスカート
素材:トリアセテート100%
取扱い絵表示:ドライ石油系
処理方法:石油系溶剤によるドライクリーニング、タンブル乾燥、スチームトンネル仕上げ

■ 衣類の状態
スカートの上下に異なる形状で加工されたプリーツの、下側部分が消失している。

■ 原因
タンブル乾燥の熱やスチームトンネルでのスチーム処理によりプリーツが消失したもの。

■ 事故の防止対策
トリアセテートのプリーツは、熱に弱いことに配慮して処理を行う。

■ プリーツ製品の取扱い方法
トリアセテートやポリエステルのプリーツは、繊維が持つ熱可塑性(常温では変形しにくいが、加熱で軟化して成形しやすくなり、冷やすと再び固くなる性質)を利用して加工するもので、様々な形状のプリーツを作ることができ、その保持性にも優れている。
しかし、加工後に加えられる熱には弱いことから、取扱いには次のような注意を要する。
・ハンガーに吊るすなどしてプリーツが自然な状態になるように取り扱う。しつけ縫いなどをしてプリーツが開かないようにする
・ウエットまたはドライクリーニングでソフトに取り扱う。脱水、脱液は軽く振り切る程度とする
・乾燥はシワを伸ばしてプリーツを整え、ハンガーなどに吊るして陰干しで自然乾燥するか、40℃以下のタンブル乾燥を行う
・プリーツの形を整えてバキュームなどで固定し、浮かしアイロンで軽くスチーム仕上げをする
・スチームボックス、スチームトンネルは不可、スチームによる仕上げは、短時間であっても温度が高く熱量も大きいことからタンブル乾燥以上にプリーツに与える影響が大きい

※[クリーニングニュース]より引用

プリーツ製品を購入して使用する際は、特に日頃からの取扱いに注意が必要となります。

必ずハンガーに吊るすなどして、プリーツが自然な状態になるように取り扱って下さい。

クリーニングでも、プリーツ製品には注意を要します。

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