クリーニング大野屋の社長ブログ

経時劣化に注意が必要な衣料 2019年4月6日(土)

 広島で丁寧な仕上の衣類クリーニングをしている『クリーニング大野屋』の政木です。

■ 経時劣化に注意が必要な素材ポリウレタン

ポリウレタンが用いられる加工には、①合成皮革、②コーティング加工布、③接着樹脂/ボンディング加工布、④ストレッチ加工糸(弾性糸)の4つがあります。

ポリウレタンは、見た目を皮革に似せたり、接着剤として貼り付けたり、伸縮性などの機能を持たせることが可能な一方で、空気中の水分による加水分解や紫外線、熱、着用による汚れなどにより、通常2〜3年で劣化することが明らかとなっています。

キルティングのステッチ部分を圧着加工にした、いわゆる『シームレスダウン』にもポリウレタン樹脂が使用されているため、他のポリウレタン加工製品と同様の注意が必要となります。

■ ポリウレタンが用いられる加工

❶ 合成皮革
皮革に似せるためポリウレタン樹脂などを織編物にコーティングしたもの。
天然皮革に比べて安価、軽い、柔軟性に富む。

❷ コーティング加工布
布表面にポリウレタンなどの化学樹脂を塗り、防水などの機能やファッション的な表面効果を与えたもの。

❸ 接着樹脂/ボンディング加工布
布と布の貼り合わせるボンディング加工の接着や、シームレスダウンの圧着部分の接着樹脂として、主にポリウレタン樹脂を使用したもの。防寒衣料などに用いられる。

❹ ストレッチ加工糸(弾性糸)
一般的に「スパンデックス」と呼ばれ、伸縮性に優れている。スポーツ衣料の他、スラックス、ニット製品など、様々な衣料に用いられる。

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