クリーニング大野屋の社長ブログ

ワイシャツが縮む理由とは② 2019年2月2日(土)

広島で丁寧な仕上の衣類クリーニングをしている『クリーニング大野屋』の政木です。

●接着芯地が収縮するメカニズム

 熱に弱い芯地

トップヒューズ芯に使用されている接着樹脂は熱可塑性樹脂(熱で柔らかくなる樹脂)で、一般的に高密度のポリエチレン樹脂が使用されており、この樹脂の軟化点は130度ぐらいと言われています。
熱可塑性樹脂は、軟化温度以上で柔らかくなり、冷めるとまた固まりますが、この時樹脂がわずかに収縮します。

 濡れがけプレスの繰り返し

クリーニング業界におけるワイシャツ仕上げでは、日々大量に持ち込れるワイシャツの『作業効率』を良くするため、衿とカフス部分に対してアイロンを使わずにプレスする『三つ山プレス機』という機械を用いられるケースが多いです。

そのプレス機の仕組みは、洗浄後濡れた状態のワイシャツの衿とカフスを3つの山状になっている台に各々セット固定し、上から熱(蒸気)と圧力でプレスします。

つまりプレス機処理を行う際に、温度によって樹脂が柔らかくなりその後干すなどにより冷却されると、樹脂がまとまろうとして元の状態より縮んだ状態で固まります。

ちなみに収縮は一気に起きるのではなく、濡れた状態で行うプレスの繰り返しによって徐々に収縮が進み、最終的に数センチの収縮が生じることになります。芯地の収縮メカニズム

 

※[東京都クリーニング生活衛生同業組合HP]より引用

 

ワイシャツの縮むメカニズムの説明をしましたが、以前のプレス機ではこういう状態になります。

しかし、最近では『ストレッチプレス機』という機械を各メーカーが製作販売しており、導入されているクリーニング店はあります。

『クリーニング大野屋』でも、この『ストレッチプレス機』を使用しております。

ページトップへ