クリーニング大野屋の社長ブログ

毛皮とフェイクファーの違い ❷ 2017年12月12日(火)

広島で丁寧な仕上の衣類クリーニングをしている『クリーニング大野屋』の政木です。

機能性の違いについて

■ 毛皮(リアルファー)
〈メリット〉
  • 刺し毛の弾力性と耐水性が優れている。
  • 綿毛が細かく密生して生えていればいるほど温かい空気の層を作り、体温の発散を防ぎ保湿性が優れている。
  • ふわふわとした柔らかな感触と美しい光沢が心地よい。
〈デメリット〉
  • 天然毛皮は繊維製品と比べて均質性を得ることが難しく、例えば個体間や一個体内でも部位によって毛の長さや色などが違う。
  • 繰り返し同じ状態で摩擦されると、毛は擦れたり切れたりして抜けてくる。
  • 熱に弱く、毛先はタバコの火などで簡単に焼ける。
  • 保管状態が悪いと虫害やカビが生じる。
  • 長期間日光に当たっていると自然劣化や変色が生じる。
  • 日光や蛍光灯などの紫外線により退色する。
  • 皮革部分が水分を吸収することで硬化や破損が生じることがある。
  • 皮革部分に含まれている油が酸化したり、なめし剤が変質したりすることで硬化や破損が生じることがある。
  • においを吸着しやすく、香水やたばこのにおい、防虫剤のにおいなどを吸着する。
  • 香水やヘアスプレーが直接かかると黄変やシミの原因になる。
  • クリーニングすることで上記の現象が顕在化したり明瞭化したりすることがある。
■ フェイクファー
〈メリット〉
  • 毛を模している繊維がアクリルやアクリル系で出来ている為、天然毛皮の様々なデメリットをカバーできる。天然毛皮と比較し耐久性があり、手入れが簡単。
  • アクリル繊維の特徴でもある発色性が優れており、また天然毛皮にない様々な色や柄を表現することが出来る。
〈デメリット〉
  • 熱や水分(湿気)に弱い。
※[東京都クリーニング生活衛生同業組合]より引用
毛皮(リアルファー)は、柔らかな感触や美しい光沢があり高級感があります。
しかし、機能性の違いではデメリットの方が多いようです。
次回は、毛皮(リアルファー)とフェイクファーのトラブルやお手入れ法などを紹介します。

 

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