クリーニング大野屋の社長ブログ

■ 霜降り地とは、2色以上の繊維から成る、霜降りの外観を呈する織り地、または編み地。

通常1本の糸を、1つの色と、白または白に近い色とに染め分けた霜降り糸を使い、経緯に白糸と色糸を使って、製織・製編の工程で霜降り効果を出したもの。

■ 受付での注意事項

① 色泣きの点検

霜降り地では、濃色繊維からの色泣きが大きな問題となる。特に水に対する堅ろう性の問題で、飲食物等をこぼしたり、雨に濡れたりすることで色泣きが生じている可能性があるため、受付での点検が必要。

② ピリングの点検

● 霜降り地製品で繊維が短い紡績の甘撚糸を使用した生地は、着用中の摩擦やクリーニング処理中の機械力によってピリングができるため、受付ではピリングについても点検する。

● ピリングは、着用摩擦を受けやすい部分から生じ始める。

● 部分的にできたピリングは、電気カミソリや毛玉取り用のブラシ等の道具を使って改善できる場合もある。

● 濃色繊維がピリングになった場合、生地が全体的にぼんやり暗くなったような色調になる。

 *ピリング…編み地や布地の表面の摩擦により、繊維がからみあって毛玉ができること。また、その毛玉。                        

■霜降り地は、紳士物のスポーツジャケットやスーツに多く使用され、婦人物にも使われている。絹や毛を素材としたものが多く、斑点やヘリンボーン、ストライプ、チェックなどの柄物が多い。                                

以上が、アメリカのクリーニング研究機関DLIが推奨する、霜降り地製品の取扱いです。

濃色繊維の染色についての注意を特記していることから、海外製品には、染色に問題のある製品が販売されている可能性が推測されます。

海外製の霜降り地製品では、染色の状態を確認してから処理することがのぞまれる。

※[技術情報]より引用

ページトップへ