クリーニング大野屋の社長ブログ

『獣毛繊維』のあれこれ② 2018年12月9日(日)

広島で即日仕上の布団クリーニングができる『クリーニング大野屋』の政木です。

★ 怪しい『カシミア』表示

一般に『カシミア』と表記されることもありますが、衣服の品質表示などでは『カシミヤ』と表示します(語尾が「ア」ではなく「ヤ」なのです)。

これは家庭用品品質表示法で、組成表示に用いるべき繊維名として『カシミヤ』の語が指定されているからです。

ですから品質表示に『カシミア』、語尾が「ア」と表記するのはルール違反。

品質表示法への認識不足による違反なので、製品自体もアヤシイ恐れがあります。

気をつけましょう。

それはともかく、その『カシミヤ』という名称は、インド北部の地名カシミール(Cashmere)に由来したもの。

同地を拓いたのはカシュヤーパ王とされ、カシミールという地名は王の名前に由来するといわれます。

カシミヤやぎは、同地の高山地帯に生息、全身の表面は粗い毛でおおわれていますが、その下には酷寒に耐えるための柔毛が密生しています。

この細く軽い柔毛をクシですきとって集めたものがカシミヤの原毛で、1頭からとれる原毛は非常に少なく、年に1回とれる量はわずか150〜200グラム程度。

しかも整毛すると、商品化できるものは半分くらいになってしまうため、セーターを1枚編むのに3〜4頭分、コートには25頭分もの原毛が必要となります。

そうした点からも、貴重な宝石に例えられているのです。

※[ジ・アフタ]より引用

私がクリーニング業界に入った頃、『カシミヤ』について「ヤ」又は「ア」を語尾につける正しいのはどちらなのか、悩んだ事もありました。

同業他社のチラシを見ていると、両方が存在していました。

家庭用品品質表示法の組成表示に『カシミヤ』が正しいことを、はじめて知りました。

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