クリーニング大野屋の社長ブログ

『海島綿』ってご存知ですか? 2018年3月17日(土)

広島で丁寧な仕上の衣類クリーニングをしている『クリーニング大野屋』の政木です。

「しなやかでなめらかな肌に吸いつくような着心地はたまらない」、「絹のような光沢、カシミヤのような肌触り」といわれる海島綿は、西インド諸島でしか栽培されていないものだ。

その西インド諸島はどこかと問われると、答えられる人は案外少ない。

マルコ・ポーロの『東方見聞録』を読んだスペイン人のコロンブスが黄金の国ジパングを目指し航海に出て、1492年に到達したのがバハマ諸島で、住民の黒い肌を見たコロンブスはそこが西インドだと思ったようだ。

フロリダからベネズエラにいたるカリブ海の島々が、西インド諸島である。

そこでしか栽培されない海島綿は一定の気象条件などが必要で、綿の木が成長する時期には雨に、開花時には乾燥に恵まれないといけないという厄介な植物だ。

地層は水はけの良いアルカリ質のサンゴ礁や石灰質、年間の気温が26〜28度と安定していて昼夜の気温差がほとんどなく、収穫は繊維が傷まないよう手でという手間に加えて害虫に弱いので収穫量が少ない。

西インド諸島は16世紀半ばにスペインから英国領になって、貴重な海島綿は英国王室や貴族たちのステータスに。

以来、英国農務省が海島綿をきびしく品質管理をしており、それは今も変わりない。

日本へは1975年に英国政府認定の西印度諸島海島綿協会が設立され、輸入から品質や海島綿ラベル設定などの管理をしている。

海島綿の中でいちばんの超高級品に『海島綿V135』のラベルが与えられる。

『V135』は18世紀末にアメリカ綿の400倍もの価格で取引された希少品種で、栽培の難しさから半世紀前に姿を消した。

奇跡的に残されていた種子から、50年ぶりに幻の海島綿が蘇ったとのこと。

※[夕刊フジ・男のみだしなみ]より引用

【大辞林第三版】に『海島綿』は、「西インド諸島を主産地とする上等な綿花。繊維は細く、長く、クリーム色で絹に似た光沢がある。シーアイランド-コットン。」と解説されています。

私は、『海島綿』を知りませんでした。

Tシャツが1万円以上するものもあり高級ですが、一度は使ってみたい一品です。

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