クリーニング大野屋の社長ブログ

1ヶ月前のことだ。鹿児島・桜島がいまにも大噴火しそうな発表だった。

8月15日。気象庁は【噴火警戒レベル4の特別警報】を発表した。

噴火警戒レベルは2007年12月に運用が始まったもので、桜島では『避難準備』で『居住地域に重大な被害を及ぼす噴火』の可能性が高まっている場合に出される。

桜島は2008年以降『昭和火口』で、年に数百回以上という活発な噴火活動が続いている。1946年の噴火が止まっていたが、2006年6月に半世紀ぶりに噴火を起こした。

今年は8月までに691回も噴火し、これは前年をすでに超えてしまっていた。

この8月15日に観測した地震数も地殼変動も、いままでにない大きなものだった。

「異変」からわずか3時間あまりで開かれた、記者会見と噴火警戒レベルの引き上げ。これを受けて住民の避難を開始した。

だが…。大噴火は起きなかったのだ。警戒レベルは再び3に引き下げられ、住民たちは家に帰ることが許された。

地震の数は、初日以降は減り続けていた。しかし火山学者は「警戒をゆるめてはいけない。噴火の前には地震が減ることもある」とテレビで述べていた。

その「予測」に反して、地震の数は少なくなったが噴火は起きなかったのである。

火山学者は、「経験」がひとつ蓄積されたとはいえ、無力感を味わっているのである。

※[夕刊フジ]より引用

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