クリーニング大野屋の社長ブログ

『クリーニング事故防止対策』 2015年11月1日(日)

クリーニングで一番大切なことは、最終的に適正な状態の品物を引き渡すことであり、そのことで利用者からの信頼を確保する為の最も重要な要素と考えられます。
事故品鑑定では、依然として返却後に事故を指摘された事例が多いとのことです。

一般的にクリーニングでの事故やトラブルは、クリーニング業者の責任によるもの、衣料品メーカーまたは販売業者の責任によるもの、消費者の責任によるものの3つに大別できます。

ここでは、クリーニング業者責任の事故例については省略させていただきます。なぜかと言いますと、当店ではクレームゼロを目指して日々の管理や運用しております。
以下は次の通りです。

■ 衣料品メーカーまたは販売業者責任の事故例

1)著しく染色不堅牢なために発生した脱色、色泣き、移染、変退色
 ⇒一般繊維製品の中には、クリーニングトラブルで紹介したように、一部皮革を使用した事例や、ツートンカラーの繊維の事例などが上げられます。

2)プリーツの加工が弱いために、プリーツが消えたもの
 ⇒綿などの素材にプリーツ加工してある事例や、メーカー責任ではないが、家庭洗濯をしてプリーツが消失した事例などがある。

3)不適切な縫製のためのホツレや、サイズの不適で着用により糸連れになったものが、クリーニングで拡大したもの

4)不適合な素材や、不適切な付属品、装飾品、裏地、組合せ布地などによる事故

5)誤表示が原因で発生した事故

などがある。

■ 消費者責任の事故例

1)利用者がつけたシミで、正常なクリーニング処理技術で除去できないもの
 ⇒当店では、ほとんどありません。

2)利用者の着用摩擦による自然損耗が、クリーニングで目立ったもの

3)利用者がつけたタバコの火や、ストーブに触れたための焼け焦げ、収縮、変色、損傷

4)利用者の保存中の虫食いによる穴開き、ガスやカビによる変退色

5)利用者が行ったシミ抜き、漂白、糊付け、洗濯などが原因で脱色、変退色、収縮、硬化、損傷が目立ったもの

などがある。
2)と3)については、受付時によく検品して利用者に伝える必要があります。
4)は、ガスによる変退色はシミ抜きしても落ちにくいため、困ったものです。
5)では、利用者が間違えてウール製品など家庭洗濯された品物を、クリーニングに依頼されることがあります。

※[技術情報]より引用

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